産後うつ
出産の後に精神的に不安定な状態になる症状を「産後うつ」といいます。
妊娠中〜産後4週間以内に現れ、2週間以上うつ状態が続きます。出産によってホルモンバランスが乱れること、育児への不安や環境の変化によるストレスが原因と考えられています。
産後うつの症状
産後うつの症状は人によってそれぞれ異なりますが、一般的には以下の症状が見られます。症状が多く見られる場合には、できるだけ早急に受診してください。
- 疲労感、不安感
- 緊張、パニック
- イライラする
- 希望を持てない
- 集中力、気力が続かない
- 記憶力の低下
- 気分が変わりやすい
- 興味を持てない
- 何をするにも急ぎがちになる
- 自分を責めてしまう
- 食欲がなくなる
- 子供や夫に対する愛情を感じられない
- 眠れない、寝つきにくい
- なぜか涙が出る
- なかなか決断できない など
産後うつの治療
一般的なうつ病と基本的には同じで、症状を抑えるための薬の服用による治療と、ストレスを減らすための環境調整とがあります。薬での治療では、主にはうつ状態を抑える薬を使用しますが、患者様の症状に合わせて睡眠導入剤や不安を抑える薬を飲んでいただく場合もあります。授乳中でも使用できる薬を処方します。環境調整では、何より本人のストレスを減らし、周りがサポートすることが大切です。お母さんご自身でできる対処、周りの人ができるサポートについて紹介します。
お母さんご自身でできる対処
- パートナーやご家族、友人に話を聞いてもらう
- 周りの人に子育てに協力してもらう
- 定期的に「母親の役割」をお休みする
- 「十分頑張っている」と自分を褒める
一人で悩みを抱え込まず、まず周りの人に話をしてみましょう。話をするだけでも心が軽くなったり、周りの人もサポートしやすくなるでしょう。また、「全部完璧にこうなそう」や「子育ては絶対こうじゃないといけない」という完璧主義をやめて、自分をたくさん褒めてあげましょう。最初から全部きちんとできるお母さんはいません。できていない事ばかりに目を向けるのではなく、少しでもできたことに目を向けてみましょう
周りの人ができるサポート
- 子育てを一緒に行う
- 話をしっかりと聞いて、愛情を注ぐ
- お母さんが一人になれる時間を作る
おむつ交換やお風呂、寝かしつけや夜泣きの対応など、お母さん以外でもできることはたくさんあります。何より、「子育てを分担して行う」ことが、産後うつの予防や治療の近道でしょう。また、お母さんは赤ちゃんにつきっきりになってしまい自分のケアがなかなかできません。お母さんが一人になる時間を作り心身ともにゆっくりと休んでもらうことで、産後うつの長期化を防ぐことができます。
妊娠期間中にもこの産後うつのような症状が出る方もいらっしゃいます。一人で悩まず、まずは誰かに話してみましょう。
医療コラムのご紹介
かかりつけ医検索サイト「ファミリードクター」にて医療コラムを掲載しています。
月経異常・更年期障害
生理周期の変化が更年期の目安となります。
更年期とは、一般的に閉経前後の5年ずつの約10年間のことをいいます。日本人の閉経時期の平均は50才前後と言われていますが、個人差があり30代半ばから始まる人もいれば、50代半ばからという人もいらっしゃいます。この時目安になるのが、生理周期の変化です。初めのうちは生理周期が徐々に短く、頻繁に起こるようになります。しばらくすると生理周期が長くなり、生理の回数がへり、やがて生理がなくなって閉経(最後の生理から1年間生理が無いこと)となります。
更年期障害の症状
身体的症状
- ホットフラッシュ
更年期障害の中で最も多く見られる症状で、「のぼせ」「ほてり」といった症状です。「のぼせ」は頭に血が上ったような状態のことをいいます。「ほてり」は体がカーと暑くなり顔が紅潮して汗をかきます。一般的には顔の周辺に汗をかくことが多く、午後に症状が出やすいようです。 - 冷え
のぼせと同じく自律神経の失調よって起こります。冷えの症状があまりに強い場合は、子宮筋腫や心臓病などの病気が原因の場合もありますので、注意が必要です。 - 肩こり・腰痛・背中の痛み
血液の循環が悪くなることで起こる症状です。そのため、体をよく動かすなどして血液の循環を促すことで症状を和らげることができます。
精神的症状
- 抑うつ気分
気分が落ち込んで元気が出ない、という状態が普段よりも強く、長く続く状態です。日常の生活でも、ネガティブなことばかりに目が行きがちに なります。 - 意欲低下
家事や掃除をする気が起きなくなったり、今まで興味があったことも楽しめなくなります。 - 情緒不安定
些細なことでイライラしたり、急に孤独や不安を強く感じることがあります。
更年期障害の治療
ホルモン補充療法や漢方療法が代表的なものになります。プラセンタ療法も補助的に行います。まだ年齢が若く生理がある方であれば、生理を人工的に起こすホルモン補充療法もあり、患者様それぞれに合わせた療法を行います。
ホルモン補充療法
「エストロゲン」と「プロゲステロン」という女性ホルモンを充填します。飲み薬、貼り薬、塗り薬を用います。
飲み薬は、基本的に毎日飲む必要があります。飲み忘れが多いと不正出血などが起こりやすくなってしまいますので、毎日継続して飲むのが得意で無い方には、貼り薬をおすすめします。貼り薬は、1週間に2回貼り替えたり、2日に1回貼り替えたりします。肌が弱い方や汗をたくさんかいて剥がれやすいという方にはおすすめできません。塗り薬は毎日、腕やお腹に塗ります。それぞれのメリット・デメリットをしっかりと確認した上で選択していきましょう。
プラセンタ療法
さまざまな種類のアミノ酸を含有する、ヒト胎盤を原料として作られた注射薬です。保険適用の範囲ですと15回/月までとなります。